2010年08月30日

イノベーションのジレンマ

「イノベーションのジレンマ」

名書と名高い「イノベーションのジレンマ」を読んだ。 大企業病の仕組みが分り易く解説されており一読に値する内容でした。


プログラマーという観点から現代に置き換えると、既存の技術(低レベル言語)はハイエンド処理にシフトして、『破壊的技術』であるスクリプト言語は低レベルな処理を席巻していっている現状が当てはまるのかと。 本書では

「顧客の需要を満たした時点で『破壊的技術』は上位部門に移行する」

とあるので、顧客(ユーザー)が求める速度でスクリプトが動くハードウェアが提供された時点でスクリプト言語はさらにハイエンド処理に適用されていくと思われる。 あんな遅い言語使えるかよと思われていたスクリプト系は今やサーバー系では覇権を取っているしね(ゲーム業界ではJavaでさえ「遅い!!!」と未だに感じてる)。

しかし、その過程で

「『破壊的技術』は、上位部門で競争できる高コスト体質になる」

とも記されている。これは、現状のスクリプト言語が「少人数開発」に軸足を置いているのを、いずれハイエンド処理に移行する際に、低級言語が持っているような特徴を少しは受け継ぐとも読み取れる。

まあスクリプト系も今や「持続的技術」となった感もあるので、既存のスクリプト系では無く、さらに『破壊的技術』が現れるかもしれないしね。

技術者としては、こういう技術の世代交代が面白くもあり、大変なところ。まあ、だからこそエンジニア業はおもしろい。


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2010年04月10日

「Apple vs Adobe」は、ゲーム業界でのプラットフォーム戦争を思わせる。

iPhone アプリ開発の制限強化、Flash他から変換を締め出しで、『Apple vs Adobe』がさらに鮮明になりましたが、「何故そこまで対立するのか?」を、ゲーム業界を例えに出して自分なりの見解を書きたいと思います。

モバイル機における”ハードウェア”の性能は、日進月歩で進化しており、その変化速度はゲーム機よりも頻繁に上書きされていきます。 これは、


『ハードウェアでは、他社に差をつけるのは難しい』


という事に他ならないという事で、他プラットフォームとの差は”ソフトウェア”になります。 モバイル程の変化がないゲーム業界でも


『どのプラットフォームが勝つかは、ソフトウェア次第』


というのが定説になっており、モバイルではさらに顕著になってくると思われます。 ”ソフトウェア”では、開発者を上手く巻き込んだAppleが圧倒的有利な立場にたっており、この差を維持(拡大)したい時に、"Flash(Adobe)"が”ソフトウェア開発”で影響力を持つと、Adobeの思惑一つで、


『Appleと他プラットフォームとのソフトウェアの差が無くなる』


という事が起こりえます(というか、Adobeがやりたいのはココでしょう)。 もし、「PSからPS2」に変わる時に、同じプログラムで他プラットフォームにゲームを提供できる状態だったら、世代交代の時に引き続きシェアを持続&拡大できていたか怪しいと思います。 


『開発者は、マルチプラットフォームでやれば良いんじゃない?』


とも考えられますが、モバイルのソフトウェア開発者(会社)の規模は、ゲーム業界におけるソフトウェア開発会社より規模が小さいですし、何より製品単価が低いので、移植するコスト的にも(お金、人的リソース)、ゲーム業界で行われているマルチプラットフォーム戦略より難しいはずなので、ソフトウェア(開発者)を囲い込む価値はモバイルの方が高いと思っています。

これが現在AppleがFlashを拒否している理由ではないかと思います(Flashはバグが多いから、公開APIチェックができないとか言ってますが)。

後、Appleは拒否するだけでは開発者に見切りを付けられるので、

・魅力的な端末(music,books)
・現在の圧倒的シェア
・課金システム(iTunes)
・開発環境の無償提供(Xcode,sdk)
・広告(iAd)

と開発者に良い開発環境を提供しています。 現状、Flasher以外にWindows Mobile,Android,Nokiaに行くメリットがない状態です。 他プラットフォームには、上記それぞれに利権者(端末開発会社,プラットフォーマー(Google,Microsoft,Nokia)、Adobe,Amazon,Sony)がおり、真似するのは難しいと思います。

逆にこれらの会社が連携できれば全然勝ち目があるのでは無いかと。
ラベル:iPhone apple adobe
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2009年12月10日

リアルタイムブロードキャストについての考察

flladictさんのhttp://fladdict.net/blog/2009/12/winds-of-change.htmlの記事を読んで考察してみた。

本日、Ustream Live Broadcaster という1本のiPhoneアプリがリリースされた。これは iPhoneで撮影した動画をリアルタイムにUstream上でブロードキャストできるアプリだ。
この日を境に、世界に数千万台のリアルタイムのブロードキャストの可能な端末が生まれたことになる。

確かに「リアルタイムのブロードキャストが可能な端末が生まれた」という事に、すごい意義があると思うし、時代が変わる感じがするが、

実際にブロードキャストされるのか?そして、それは有用なのか?

という点では、いくつか疑問が残る。

1.突発的な何か(災害、テロ)が起きた時に「リアルタイム」にブロードキャストされた映像を、実際に人々が「リアルタイム」に見るか


TVやネットで「突発的な何か」が起きたのを知った後に、YouTubeを検索するように見るのが実際ではないだろうか。そして、それはYouTubeと変わらない

2.リアルタイムの映像を放送(見る)リスクを負えるのか


例えばテロが起きた現場を「リアルタイム」に放送されていれば『バラバラになった肉片』がいきなり画面に映り込む可能性もある。 放映者の意図を問わずに

3.通信回線の負担


もし流行れば、帯域を食うのは必然で、そのコストを稼がないといけない。『「リアルタイム」映像に食いついているユーザーに、いつでも見れる広告を見せる事によって』

この辺を考えると、「小さなコミュニティで、予告して生放送をする」という使い方が主流なんじゃないだろうか。 「孫のお遊戯会を生放送、イベントの生放送」とかを小さな
コミュニティ宛に放送するとか。 

「TVとYouTube」のコンテンツが違うように、「マスコミとリアルタイムブロードキャスト」のコンテンツも違うかもしれないが楽しく(恐く)なってきているというのは間違いない。
posted by purigen at 02:40| Comment(1) | TrackBack(0) | 雑考 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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